評価: 




概要: バッハ!
コメント: 日本の多くの(主にアマチュア)吹奏楽団のような大人数ではなく、全パートに一級のプレーヤー(イーストマン音楽学校で管楽器を学ぶ大学院生から選抜)を一人ずつしか置かないと言う吹奏楽団。シンフォニーオーケストラのような派手な演奏効果よりも、室内楽のようなキメの細かい音楽作りを主としている。それは多くの現代音楽の編成に即座に対応できる敏捷性ともいえる。この録音は1990年の大阪シンフォニーホールでのライブ録音で、この演奏会でもアイヴズやシュワントナーといった20世紀の作品が取り上げられているが、特筆すべきはバッハであろう。オルガンの肉厚な響きとは異なった透明感溢れるサウンドと安定した技術力の「トッカータとフーガ」、一本の旋律線を様々な楽器の組み合わせでデコレーションした「主よ人の望みよ…」。いずれもイーストマンの理念に沿わせた大変すばらしいスペシャルアレンジで「管楽器の集合音がどれだけ繊細になれるのか?」という一つの理想を見ることが出来る。
ただ、どんな作品でもそれがハマるかと言えば私はそうとは思わない。ここに収録されている作品の中でも派手さが失われて少し物足りなさを感じるものもある。どうか皆さんの耳で確かめて欲しい。