評価: 




概要: そしてルーツ探しはどこに行くのか
コメント: 日本人の起源探しを、古人骨を調査研究する人類学者の立場から一般のひとにも読みやすく解説した本。
歴史学者、古代史研究家の本にときどき見られるような、自説を強引に振り回すことはせず、戦前の研究成果なども含め、これまでの先人の研究内容をわかりやすく紹介しながら、いまわかってきたことまでを明らかにしてくれる。
講談社選書メチエというシリーズの性格上か、または学者としての著者の立場やキャラクター上かはわからないが、一般読者としては誠実だがどこかあくの足らなさに不満を少し感じてしまうのは、読み手のわがままかも知れないが。
弥生人がどこからきたのか、について、北九州東部や山口あたりの弥生人と朝鮮半島、大陸との人骨上の類似性についての記述等を読むにつれ、書記・古事記等を研究する古代史学などとコラボレートされて探求された本があったら、などと興味を膨らませてしまう。
個人的には、古代もさることながら、中世の日本人の身長が一番低いという話も面白かった。
評価: 




概要: 本当のところは
コメント: タイトルから想像される内容、縄文人や弥生人のルーツといった話にとどまらず、原人やネアンデルタール人等の人類の進化とそれらをめぐる論争、弥生時代の「戦争」にも言及する。 著者が動員する知識も、人骨や石器・土器のみならず、類人猿の生態やミトコンドリアDNAにまで及ぶ。幅広い分野から日本人の起源を探ろうとする本である。
北部九州の弥生人骨が中国の江南人骨に「本当によく似ているという確信」等の記述はあるが、プロの学者である分慎重である。以前NHKで放送された「日本人はるかな旅」はとても分かりやすかった(が恐らく乱暴だった)が、本書の著者は慎重に断定を避けている。素人的には、その辺りが少しもどかしい。