評価: 




概要: 不確定性原理、相対論に感じた霧が晴れる一冊
コメント: 今まで感じていた不確定性原理、相対論に対する頭の中の霧が晴れた気がする。私にとってはそれだけで非常に価値がある一冊となった。
数式も、公式もほとんど書かれておらず、文章だけで私のような一般の読者を理解した気にさせる文章力、構成力がある。
それは筆者が特定の分野にあまりにも特化するのでなく、広くかつ本質的に物理学を理解しているからこそであろう。
不確定性原理、シュレディンガーの猫、光のスリット実験と言った量子論の奇妙な結論が物理学者の間でさえ
決して統一した理解が得られていない現実、超弦理論、標準理論が背景依存であり背景独立な相対論との統一には、
別な次元(時間、空間の次元の意ではなく、より高いレベルのといった意味)の理論が必要なこと。
その理論では、空間、時間は離散化し、さらに言えば空間、時間は単なる幻影らしいこと。
つまり、現在の理論をさらに説明するもっと根源的な宇宙の理解が無い限りは、すっきりと腑に落ちる説明は誰にもできないと理解した。
あるいはそうでは無いのかもしれないが、結局だれもまだ本当には理解できていないと考えることで、ある意味すっきりできたのである。
評価: 




概要: 私は、この先、この理論を直感的に理解できるだろうか?
コメント: 「カウフマン、生命と宇宙を語る―複雑系からみた進化の仕組み」(スチュアート・カウフマン著)を読んで、最終章ででてきた「スピンネットワーク」の理論のことをまったく知りませんでした。文中に紹介されていたリー・スモーリンの本を読めばよいのだろうと思って本書を手に入れました。 しかし、本書は量子重力論が形成されていく歴史を学者間のダイナミクスの事実を交えて描いていくものでした。そのスタイルは、「複雑系」(M.ミッチェル ワールドロップ 著)に似ています。個々人の知能のネットワークが新しい分野の学問の領域を切り開いていくという点ではわくわくします。
一方、本来の目的であった、スピンネットワークの理解については、本書では簡単な説明はあるものの、個々の理論の具体的な説明はほとんどありません。それを学ぶには、さらに別の本を読み進んでいかないといけないようです。ただ、本書のような一般向けの本でこの分野の理論の理解(直感的、といったレベルで十分なのですが)ができるかどうかでいうと、ますます深みに入っていってしまいそうな気がしています。不安は感じるものの、他に何冊か取り組んでみようと思います。