評価: 




概要: 現代史の資料として
コメント: この本から得られるものは多いものの、残念ながら他人に薦められるような内容ではない。特に初学者は読むべきではないだろう。内容は古い上に、マルクス主義歴史学者の影響を受けているために、当初から疑問視され現在では捏造または偽証と明らかにされた資料が、無配慮に多用されている。
これは思想が偏向してしまっている結果であろう。
吉田清治の捏造本があたりまえのように資料にされているし、盧溝橋事件などは日本が最初に発砲したかのように示唆されただけで終わっている。
思想が偏向しているのは明らかである。
太平洋戦争について学ぶというよりは、昭和の一般の太平洋戦争の認識がどのようなものであったか知るためや、現代史に残る教科書裁判で有名な著者の歴史知識を知るために、研究者などに読まれるべき資料として考えるべきである。
評価: 




概要: 一面的だが直視せねばならない歴史
コメント: 本当にこの戦争を知らない世代だけの時代が迫りつつあるこれからこそ,本書を読み続けたい。
「科学的な」共産主義へのシンパシーを差し引いてもなお,本書は,ひとりひとりが経験するものとして戦争を,まざまざと,語っている。
相当にエピソディックな語り口で,あらゆる原因が精神論であるかのような記述だから,戦争がなぜおきたのか,実際何があったのか,といった理解は得られないが,もっと根本的な,読者である私自身にとって戦争とは何なのか,どうなのか,さらには何しに生きとんのか,そんなこんなを激しく再考させる。
裁判報道の印象からかサヨでアナキストで,といった印象の著者だったが,その文体からは,深い深い愛国の念と,そして何より,われわれ次代の一人一人への激情的ともいえるほどの愛情とが,ほとばしっていた。意外だった。
今は亡き著者のそんな想いと,過去のあまりのバカらしさに,涙せずには読めない一冊でした。
評価: 




概要: 「大東亜共栄圏」の実態
コメント: 大変な力作だと思います。十五年戦争に関する通史としては古典とされているそうですが、充分納得できました。ーー私のレビューはどうも少し書きすぎるようですが、戦争とは殺し合いなのですし、非人間的で醜悪な行為なのですから、どんなにとりつくろっても美化することはできないと思います。むしろ、戦争の悲惨さ・残酷さを真実のままにさらけ出すことが、まずは歴史を考えるための最低条件ではないでしょうか?
倒れたる戦友の太ももの肉食せし吾これがまことの戦かと知る
特に若い人たちに、また既に自分なりの歴史観をお持ちの人たちにも、その戦争観を確認・修正するために、一読をお勧めします。